ライブラリー

論文を書くために、先行文献を探すことは、学生にとって必要不可欠。基本は、学校の図書館に行って、必要な文献が掲載されている雑誌を見つけ、コピーを取るというパターン。

でも、最近は、オンラインデータベース(学校が複数の図書データベースを購入しており、その学校に所属していればそれらを自由に利用できる)が充実しているので、自宅から学校のE-ライブラリーに入り、必要な文献を見つけ、プリントアウトするというのがわたしのお決まりのパターンになっています。

ただ、学校によっては必要な文献をハードコピーとして、またはE-Journalとして所蔵していないことがあります。特に、古い、そして、複数の専門領域にまたがるマイナーな雑誌や文献は、私の学校は持っていないことが多いのです。

そこで、利用するのがインターライブラリーローン(Interlibrary Loan)。つまり、自分の大学に探している文献がない、かつオンラインデータベースもその文献をE-Journalとして所有していない場合、必要な文献の著者、タイトル、出版年、ページなどを大学図書館の専用フォームに記入し、オンラインで提出すると、私の大学と提携していて、尚且つその文献を所有している他の大学が、スキャンした文献をこれまたオンラインで、私に届けてくれるというサービス。このサービスを使って以来、文献収集が本当に楽になりました。注文してから、ほぼ1週間以内に必要文献が手元に届きます。

このように、アメリカの大学図書館システムは、かなり充実しており、ほとんど手に入らない文献はないといっても過言ではありません。しかも早い!!そして無料(といっても、莫大な授業料を支払っております...涙)。

しかし、しかし、手に入らない文献が...ありました。

キーワードをグーグルに入れて検索していた時、私の興味に近い、修士論文を見つけました。うれしくって、プリントアウトしようとしましたが、ブロックされていて、できませんでした。大学図書館のデータベースも検索しましたが、出てきませんでした。

それで、私の大学の図書館司書に尋ねると、「もしもあなたの論文作成のために必要なら、マイクロフィッシュ(フィルムのようなもの)として入手可能です。大学があなたのために購入します。あなたは費用を支払う必要はありません。」との返事。早速お願いしました。けれど、「その大学(In Canada)が、そうすることを許可していないことが判明しました。私たちとしては、これ以上手の施しようがありません。」とのこと。

途方に暮れていると、私の主査の教授が、「そのカナダの大学の図書館司書に直接尋ねなさい。」とアドバイス。「たぶん無理やろうな~」と思いながら、
1.私が論文を書く際にそれが必要不可欠な先行文献になるだろうこと、
2.オンラインで読むことも可能かもしれないが、ページ数が膨大であること、
3.英語を母国語としない者が、オンラインでこの論文を読み終えるのは非常に困難であることをしたためたメールを送りました。

すると、すぐ返事が!「担当者にあなたのメールをフォワードします。おそらく、あなたが読むためのコピーを何らかの形で送ることができると思います。」

その後、数回のやりとりを経て、今日、ようやく郵便にてその論文が届きました!行動を起こしてから、ほぼ1ヶ月!163ページの論文です。しかも、無料サービス!!!
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とってもシアワセな午後でした。おそるべし、アメリカとカナダの大学図書館サービス!!!
Commented by 猫組 at 2007-04-11 08:52 x
良かったですね。
「たぶん無理やろうな~」って、私も思う時有るけど。
諦めずに行動起こします、あかんかっても元々やしって。
体調には気をつけてくださいね。(あきさん、ちーこちゃん)
Commented by はりこっち at 2007-04-12 11:19 x
資料の電子化・・・大学生のときは資料探しに苦労しましたぁ~。
でもそれが、院に行ったとたん(学校が変わったのもあるでしょうが)
資料の内容までが電子化されていて、探したい言葉で検索できる!!
もぉぉ~、なんてこった!!とビックリしました!!
(本文の電子化は中国の方が進んでいるんです・・・
 著作権無視天国だから・・・複雑なハナシですよねぇ~)
Commented by nekoyama88 at 2007-04-13 12:15
★猫組さま、
「だめもと」と思っていたことが、うまくいった時って、本当にうれしいですよね~。また、このカナダの図書館司書の方々、親切な人たちで、それにも感動してしまいました...
私とちーこへのエール、ありがとうございます(嬉)。ぼちぼち行きます~。
Commented by nekoyama88 at 2007-04-13 12:21
★はりこっちさま、
中国の方が進んでいるなんて、知りませんでした!!!でも、その理由を読んで、「納得」しました!なるほど~(笑)。

はりこっちたんは、中国の大学院に行ったのですか~?もしそうなら、興味ありますよ~。また教えてくださいませ(笑)。



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by nekoyama88 | 2007-04-10 03:28 | 学校 | Comments(4)

アメリカコネチカット生まれの猫と日本で暮らす


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